私が絶対的窮地に陥った時に、ベトナムに住んでいる長男が一通のメールを送ってくれた。私はその言葉に泣いた。これ以上ない言葉で励ましてくれたのだ。それはマザー・テレサの言葉だった。
私は息子が大学に行く時に、卒業したらすぐに就職をするのではなく、世界を歩きなさい。そこで見つける宝物を大事にしなさいとっ言って大学へ送りだした。彼は大学時代山岳部にはいったという便りが届いた。日本の山からはじめて、次第に世界の山に登り出し、そうした山を愛する人々が集まって一つの会社を経営しているそうた。それは、東京の天高くそびえたつビルの窓を拭き掃除をして、半年働きお金を得て再び山に登る。なるほど理にかなっている、そういう仕事は誰でも出来ることではない。
ある日、二男がテレビを見ていたとき、突然、兄が現れたのだ。健ちゃんだ!すぐにビデオに録画して見せてくれた。高いビルから女性アナウンサーが下を見たその時、あまりの高さに身を引いたのだ。しかし、息子は屋上で冷たいボンカレーを食べて、笑いながら行ってきま~すと。
彼はこうして世界の山を登り喜びを得ていた時代があった。マザー・テレサの所でお世話になった時もあったそうだ。今はベトナムで家庭を持ち、日本人にベトナム語を教え、ベトナム人には日本語を教えている。
親子とは不思議なものだ。血がつながっているからか。私の働きを理解し、励ましてくれる。私はその一言で泣いた。そして、新たな思いを与えられて歩み出したのだ。
人はしばしば
不合理で、非論理で、自己中心です。
それでも許しなさい。
人にやさしくすると、
人はあなたに何か隠された動機があるはずだ、
と非難するかもしれない。
それでも人にやさしくしなさい。
成功をすると、
人は不実な友と、
本当の敵を得てしまうでしょう。
それでも成功しなさい。
正直で誠実であれば、
人はあなたをだますかもしれません。
それでも正直に誠実でいなさい。
歳月を費やして作り上げたものが、
一晩で壊されてしまいかもしれません。
それでも作り続けなさい。
心を穏やかにし幸福を見つけると、
妬まれるかも知れません。
それでも幸福でいなさい。
今日善い行いをしても、
次の日には忘れられるでしょう。
それでも善を行い続けなさい。
持っている一番いいものを分け与えても、
決して十分ではないでしょう。
それでも一番いいものを分け与えなさい。
2016年3月8日